三陽商会は海岸からほど近い宮城県石巻市の縫製工場が音信不通、岩手工場でも稼働停止に【震災関連速報】

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三陽商会は海岸からほど近い宮城県石巻市の縫製工場が音信不通、岩手工場でも稼働停止に【震災関連速報】

ファッションブランド「バーバリー」や「エポカ」、「アマカ」を展開する百貨店アパレルの三陽商会では、子会社の縫製会社5社のうち東北地方に所在する4社が、東日本大震災の影響を受けている。

宮城県石巻市大街道南にある縫製子会社サンヨーエクセルは、11日に従業員全員が近隣の小学校へ避難したという連絡以降、音信不通となっている。婦人服を製造する同社工場は、石巻港から800メートルほどしか離れておらず、津波の影響が懸念されている。従業員からの連絡も途絶えており状況はつかめていない。
 
 婦人服の縫製工場を持つ岩手サンヨーソーイング(岩手県下閉伊郡山田町)は、従業員の無事は確認されたものの、工場の壁や屋根の損傷が激しく休業を余儀なくされている。紳士スーツ・ジャケットの縫製を行うサンヨー・インダストリー(福島県福島市岡島)でも、工場内に軽微な損傷があり、一部稼働ができていない状況だ。

また青森県上北郡七戸町でコート縫製を担うサンヨーソーイングは、震災後から停電していたが、13日に復帰し現状では全面稼働している。ただ縫製に必要な資材等の運送便が不通となっており、今後も引き続き操業を続けられるかは不透明だ。

同社の国内工場では、コートやジャケットなど重衣料中心に生産している。ニットやカットソーなど中国の工場で生産されている商品もあるが、今後、東北4会社の稼働が正常化しなければ、店頭への商品供給の遅れなどが発生する可能性もある。現状では春夏商品は出荷済みだが、秋冬商品が必要になる8月までに中国工場での生産拡大等、何らかの手を打つ必要がありそうだ。

(鈴木良英 =東洋経済オンライン)

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