「株式と国債から手を引き、現金に身を隠せ」HSBC 経済成長が安定、インフレ率大幅低下は希望的観測
HSBC銀行のストラテジスト、マックス・ケトナー氏は、今夏の株式相場の急回復が痛みを伴う終わり方をすると予想した上で、経済成長へのリスクが高まる中で株式と国債から手を引き、現金に身を隠すよう勧めた。
ケトナー氏らストラテジストは4日のリポートで、「リスク資産の市場の価格設定は、われわれのシクリカルグロース(循環的成長)指標と今や全く合致していない」と指摘し、債券と株式がいずれも新たな圧力にさらされる恐れがあると警告した。
HSBCの戦略チームは、株式と高利回りクレジット、先進国市場のソブリン債を「最大限アンダーウエート」とする方向であり、今の環境で「選好される唯一の資産」は米ドルの現金ポジションと考えている。
ケトナー氏はグロース株よりもバリュー株を選好し、地域別では米国株を最もアンダーウエートにしているが、バリュエーションの水準がさらに魅力的になった段階で先進国市場の国債購入に動きたいという。
HSBCのストラテジストらは、経済成長が安定し、インフレ率が大幅に低下するとの見通しは「希望的観測」との認識を示し、「われわれのシクリカルグロース指標はほぼ全て成長モメンタムのさらに著しい下降を示唆している」と分析した。
原題:HSBC’s Kettner Says It’s Time to Ditch Stocks and Hide in Cash(抜粋)
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著者:Farah Elbahrawy
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