カーナビにも地デジ化の波 未対応1300万台特需に踊る

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アナログ放送の停止が7月24日に迫り、地上デジタルテレビの普及率が90%を超えた。一方、遅れていた家庭用テレビ以外の地デジ需要も盛り上がってきた。カーナビもその1つだ。

カーナビもテレビと同じく、地デジ対応をしなければ、テレビ番組が視聴できなくなる。アナログ放送停止後も視聴し続けるには、地デジ対応カーナビに買い替えるか、専用チューナーを別に取り付ける必要がある。

地デジ未対応のカーナビ設置台数は1300万程度。カー用品店大手のオートバックスセブンによると、地デジ普及率は44%と、家庭用テレビの半分にも満たない。だが、専用チューナーは2010年の出荷台数が過去最高の200万弱を記録。現在売れ筋の専用チューナーは約3万円するが、今後は平均単価10万円の地デジ対応カーナビにも買い替え需要が波及すると期待されており、市場の押し上げ効果は小さくない。

スーパーオートバックス東雲店の小池昌和氏は、「専用チューナーを取り付けるよりも地デジ対応カーナビのほうが画面が美しい」とアピール。イエローハットなど競合も特設コーナーを設けて需要喚起に必死だ。09年にはETC(自動料金収受システム)購入の助成を受けて殺到した来店者に対応しきれなかった。今回は万全の体制で臨む。

(松浦 大 撮影:鈴木紳平 =週刊東洋経済2011年3月12日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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