貨物列車を支える助成金の2031年度以降の財源が定まらない中、貨物列車は誰が守っていくのか。JR貨物の犬飼新・社長を直撃した。
――北海道の並行在来線(函館-長万部)の存廃が定まりません。
現状では、船で北海道と本州の物流を全部代替できるという議論に対して、鉄道が必要であり、鉄道なしには北海道(の物流)は立ち行かないとする報告書などが数多く出されている。
北海道では定時・大量輸送の貨物列車の特性が発揮できる。たまねぎ、じゃがいもなどの農産品を大量に運ぶことができる。北海道と本州を結ぶわれわれの役割は大きい。
また、東北発着の鉄道利用はそれほど多くはなく、北海道までネットワークがつながって事業が成り立っている面があるので、北海道と本州間の貨物鉄道輸送がなくなってしまうと、青森から南で当社の役割が果たせなくなってしまう。ネットワークがシュリンクしていく懸念がある。
――函館-長万部を走行するのはほぼ貨物列車なので、並行在来線はJR貨物が維持管理すべきだとの声もあります。
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