降水確率30%でも大雨になることがある理由 傘を「持つ」「持たない」の境目を気象予報士が解説
夏は、降水確率が低くても急な強い雨や雷雨になることが、他の季節よりも多いです。
このような雨は局地的な現象で、降水確率は低くなりがちです。降水確率20%で、局地的な雨が降ったこともあります。
日中気温が上がることで上昇気流が発生して、積乱雲ができて、局地的に急な雨が降るというメカニズムです。
気温だけでなく湿度も高いときや上空に寒気が流れ込んでいるときは、一層天気が急変しやすくなります。
それでは、天気予報が当てにならないのかというと、そういうわけではありません。
気象キャスターの解説にヒントがある
降水確率の数字や天気マークだけを見るのではなく、私たち気象キャスターの解説にいつもより耳を傾けていただけたらと思います。すべてを捕捉できているわけではないですが、数字やマークで表現されていない急な雨の可能性がわかっている場合も多いです。
天気予報で「大気の状態が不安定」「晴れていても天気が急変するおそれがある」「雨マークはないけれど雨が降る可能性がある」などと伝えている日は、降水確率が低くても念のため傘を持っていくことをおすすめします。
大気の状態が不安定なとき、晴れていても天気が急変し、急な強い雨、雷雨、降ひょう、竜巻などの突風が吹くおそれがあります。
天気を急変させる積乱雲が近づくサインは、主に以下3つです。
・雷の音が聞こえてきた
・急に冷たい風が吹いてきた
このようなときは、今晴れていても、まもなく天気が崩れる可能性があります。速やかに頑丈な建物や自動車など、安全な場所に避難しましょう。
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