見えないゴーン被告の「取り調べ実態」 第7回 検察

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2020年1月23日の定例会見で東京地検の次席検事が、弁護士のブログに猛反発した(編集部撮影)

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いまだ終わりが見えないゴーン事件。衝撃が走った2018年11月の逮捕から何があったのかを振り返ります。下記は2020年1月28日に配信した記事の再録です。

 

「まったく事実に反する」――。

東京地方検察庁の斎藤隆博・次席検事は2020年1月23日の定例会見で、ゴーン弁護団の1人だった高野隆弁護士のブログの内容に猛反発した。高野弁護士は1月16日付でゴーン氏の弁護人を辞任すると東京地方裁判所に届け出ている。

高野弁護士は1月11日付の自身のブログ「刑事裁判を考える:高野隆@ブログ」で「ゴーン氏は、70日間、連日週末も休みなしに、サンクスギビングもクリスマスも年末年始も、弁護士の立ち会いもなしに、平均7時間の取り調べを受けていた」と記していた。これに対して斎藤次席検事が冒頭のように全否定した。

高野弁護士は、検察官から開示された「取り調べ状況報告書」等を基に、ゴーン氏の拘留期間中の取り調べの開始時刻と終了時刻、終了時刻から開始時刻を引いた時間を「取調べ時間」としてブログに公開している(2018年11月19日から2019年1月11日までは取り調べ状況報告書、2019年4月5日以降はゴーン氏のメモ)。これを基に計算すると、取り調べ時間は平均6時間53分。高野氏が言う「平均7時間」とぼほ同じだ。

3時間の乖離の理由

一方、斎藤次席検事は1月9日の定例会見で「取り調べ時間は平均4時間弱」としていた。高野弁護士の指摘した平均7時間と約3時間もの乖離がある。

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