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与野党で強まる「分断」への遠心力 ウクライナ戦争が影響を与える可能性も

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政治決戦の参院選を前に与野党の枠組みが揺らぐ。ウクライナ戦争が影響を与える可能性も。

2022年度予算案が衆院本会議で可決後、国民民主党の玉木雄一郎代表(左)と腕でタッチする岸田文雄首相(毎日新聞社/アフロ)

2021年10月の衆議院議員選挙の後、次の参議院議員選挙を前にして、政党政治の枠組みに大きな変動が生じている。

現在の与野党の構図は、日本維新の会の勢力が12年の衆院選で国政に進出した点を別にすれば、1998年4月の民主党、民政党、新党友愛などの合流による民主党の第2次結党と、99年10月の公明党の連立政権参加による自由民主党との連携が出発点で、以後約22年、「自公」対「反自公」の基本的なフレームは変わっていない。

ところが、与野党とも、結集の求心力ではなく、分散・分断の方向の遠心力が目立ち始めた。

野党側では、今年の2月21日、国民民主党が衆議院予算委員会で、22年度予算案の採決に賛成という異例の選択に踏み出した。その日、大塚耕平・代表代行兼政務調査会長は都内でのシンポジウムで「ガソリン税のトリガー条項の凍結解除はわれわれの長年の主張。それを政府が約束した。旧民主党時代の01〜09年と現代は政治・経済の構造が大きく異なる。同じやり方は通用しなくなっている」と説明し、旧来型の野党路線の枠にとらわれない発想と取り組みの必要性を訴えた。

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