急膨張するデータ処理需要。沿海部に集中立地するデータセンターを内陸部に配置する計画が進む。
米アップルが中国企業と一緒に設置したデータセンターは、内陸部の貴州省にある（新華社/アフロ）
潜在成長率の趨勢的低下が続く中国経済にとって、2010年代からのデジタル経済の急拡大は大きな僥倖（ぎょうこう）となった。
中国のデジタル化の急進展は、政府主導というよりも、プラットフォーマーをはじめとする民間IT企業のイノベーションによってもたらされた面が大きい。しかしこの間に、中国政府も、デジタル化こそが経済成長のカギを握るという意識を高めていった。
政府はデジタル経済の発展を成長戦略の中核的位置に据えている。第14次5カ年計画（21〜25年）において、大項目の5つ目に「デジタル化の発展加速、デジタルチャイナの建設」を掲げ、経済・社会・政府のあらゆる面でデジタル化を推進する方針を示した。21年12月に政府が発表した「第14次5カ年計画期間中のデジタル経済発展計画の通知」（以下、通知）では、その詳細な青写真が示されている。
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