メタバースに新たな商機をもたらしているNFT。人気を博すプロジェクトには、商品設計や運営手法にさまざまな仕掛けがある。
クマやネコにも似たかわいらしいアバターが行き交う仮想空間。これは2021年6月、VR(仮想現実)クリエーターのmekezzo氏ら3人が立ち上げたプロジェクト「Metaani(メタアニ)」によって構築されたものだ。
メタアニのアバターは、NFT(非代替性トークン)として1体0.15ETH(イーサ、約3万8000円〈1月24日時点、以下同〉)で販売されている。運営側が決めたペースで少しずつ発売されており、これまでに1400体前後を販売した。諸々の売り上げは約1.2億円に達したという。
合計で1万体の販売を計画しており、「今後はアパレルブランドの春夏もの、秋冬もののように、シーズンごとにデザインを変えて売っていく」とmekezzo氏は話す。販売は専用サイトからのみだが、世界最大手NFTマーケットプレイスの「オープンシー」でユーザー間の売買が可能だ。
このアバターの拡販とともに、独自開発するメタバースの空間を広げていく。今後はその空間上での音楽やアートのフェスティバル開催も計画する。
世界中の大手企業がメタバース市場に殺到するのを横目に、こうした小集団や個人で活動するクリエーターたちが、国内外で続々と仮想空間を作り上げようとしている。
購入アバターの「商用利用」もOK
メタアニのアバターは汎用性の高い3次元CG(コンピューターグラフィックス)のフォーマットで作られているため、「クラスター」「VRチャット」といったさまざまなメタバースのサービスで使用可能。購入したアバターで異なる仮想空間を行き来しながら、ほかのユーザーとの交流やゲームを楽しめる。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら