メタバースで覚醒したNFT先駆者たちの稼ぎ方 アバターのNFTに「プレミアム感」与える仕掛け

✎ 1〜 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 8
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

メタバースに新たな商機をもたらしているNFT。人気を博すプロジェクトには、商品設計や運営手法にさまざまな仕掛けがある。

「Metaani(メタアニ)」プロジェクトでは、かわいらしいアバターのNFT(非代替性トークン)を販売。購入者それぞれのアバターが行き交う仮想空間の構築を目指す(画像:Metaani)

特集「メタバースブームの真贋」の他の記事を読む

クマやネコにも似たかわいらしいアバターが行き交う仮想空間。これは2021年6月、VR(仮想現実)クリエーターのmekezzo氏ら3人が立ち上げたプロジェクト「Metaani(メタアニ)」によって構築されたものだ。

メタアニのアバターは、NFT(非代替性トークン)として1体0.15ETH(イーサ、約3万8000円〈1月24日時点、以下同〉)で販売されている。運営側が決めたペースで少しずつ発売されており、これまでに1400体前後を販売した。諸々の売り上げは約1.2億円に達したという。

合計で1万体の販売を計画しており、「今後はアパレルブランドの春夏もの、秋冬もののように、シーズンごとにデザインを変えて売っていく」とmekezzo氏は話す。販売は専用サイトからのみだが、世界最大手NFTマーケットプレイスの「オープンシー」でユーザー間の売買が可能だ。

このアバターの拡販とともに、独自開発するメタバースの空間を広げていく。今後はその空間上での音楽やアートのフェスティバル開催も計画する。

世界中の大手企業がメタバース市場に殺到するのを横目に、こうした小集団や個人で活動するクリエーターたちが、国内外で続々と仮想空間を作り上げようとしている。

購入アバターの「商用利用」もOK

メタアニのアバターは汎用性の高い3次元CG(コンピューターグラフィックス)のフォーマットで作られているため、「クラスター」「VRチャット」といったさまざまなメタバースのサービスで使用可能。購入したアバターで異なる仮想空間を行き来しながら、ほかのユーザーとの交流やゲームを楽しめる。

次ページファンが勝手に「商売」してくれる
関連記事
トピックボードAD