コロナ禍で「完売」たたき出す東京會舘の吸引力 ホテルの盲点突く「欠点がない」挙式の全容

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密の回避、婚姻組数の激減などがウェディング企業に大打撃を与えている。業界各社はどう生き残るのか。

列席者100人などの大人数、かつ単価700万円以上などのハイエンドな結婚式を多く取り込む東京會舘。どのような戦略が奏功しているのか(写真:東京會舘)

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コロナ禍で厳しさを増す結婚式市場。ここでなんとか「勝ち組」として踏ん張るホテル各社が、ハイエンド顧客を取り合う最大のライバルとして一目置く会社がある。1922年に竣工し、「社交の殿堂」として歴史を築いてきた宴会場・東京會舘だ。三代目となる丸の内本館が2019年に再開業すると、直後から年間1000組以上の結婚式の受注に成功した。

コロナ禍でもその人気は変わらない。2020年後半には、2021年の枠(約1100件)がほぼ完売。足元の5月は100件超の式を開催し、2019年5月の実績を20件上回った。

列席人数も80人ほどと、コロナ前の水準に向かって順調に回復している。感染対策を徹底しつつ、まずは数人の披露宴から再開し、10人、20人と段階的に引き上げてきた結果だ。現場の運営は2016年から提携するテイクアンドギヴ・ニーズのスタッフとともに行っている。

東京會舘の結婚式の顧客には、大企業や官公庁、政治家、伝統芸能関連の関係者も多い。コロナ禍において、彼らが結婚式の実施可否や規模感を決める際には「ほかの結婚式がどうしているか」という前例も重視する。感染防止策はもちろん、人数や形式などの実例も併せて示すことで、足元でも着実に予約を獲得できているわけだ。

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