密の回避、婚姻組数の激減などがウェディング企業に大打撃を与えている。業界各社はどう生き残るのか。
「結婚式市場の縮小傾向は続き、もう戻ることはない」「列席人数が大幅に減っている。今後はどれだけ(列席人数などの)規模を保てるか」――。コロナ禍の今、ホテル関係者からは、異口同音に厳しい声が聞かれた。
2020年春以降、数多くの結婚式が中止・延期となった。ウェディング事業を営むホテルは、急きょキャンセル料を無料にしたり、秋口や翌春に式の日程を再設定したりと、対応を急いだ。とはいえ、いつまでも式を延期できない新郎新婦もいる。当初予定していた規模を見直し、近しい親戚のみ、少人数の食事会形式に切り替える例も相次いだ。
そもそも、ホテル婚は新型コロナの感染拡大以前から厳しい状況だ。結婚式や披露宴を行わない「ナシ婚」カップルの増加などを背景に、市場全体は縮小傾向が続く。
加えて「ゼクシィ 結婚トレンド調査」によれば、国内で実施されている披露宴の会場に占めるホテルのシェアは、ゲストハウスや専門式場に押され縮小が続く。市場は消耗戦に突入している。
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