最大の注目点は、米国のインフレと金融政策の行方だ。
バブル崩壊?
「この1年に多くの人が株式市場という“カジノ”に参入した」と語るのは、米著名投資家のバフェット氏だ。
新型コロナウイルスのパンデミックが宣言された昨年3月以降、世界経済は激変した。昨年4~6月期の先進国経済は年率マイナス30%を超す大恐慌以来の落ち込みを記録し、株式市場は暴落した。だが、各国は空前の規模の財政出動と金融緩和で対応。世界経済は米中主導で急回復し、株価もコロナ前を大きく上回った。
世界をリードする米国では、実質経済成長率が2020年のマイナス3.5%に対して21年には7%前後に達するという見方が増えている。金融市場の中心的リスクは、ワクチン接種の進行もあり、今や「コロナ禍」よりも、経済過熱による「資産バブル」「インフレ」「量的緩和の縮小」となっている。問題は、それらがどこまで深刻なのかだ。
広がるバブルの兆候
米国では資産バブルの兆候がすでに数多い。IT・環境関連株の多くがPER(株価収益率)数十倍以上まで高騰。SNS(交流サイト)上の話題をきっかけに個人デイトレーダーが結託し、業績に関係なく買い上げて株価が急騰する「ミーム銘柄」も続出している。
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