岡三証券 チーフストラテジスト 松本史雄
企業の利益に下振れ懸念
日本の株価は夏場に急落するリスクがある。
4〜6月期の企業業績は、今の想定より下振れるとみている。1年前の2020年4〜6月期は、自動車など壊滅的な業種も多かった。だが、半導体やテクノロジーの企業は、巣ごもり需要で順調だった。昨年のその水準を大幅に上回るのは難しいだろう。
実際、中国のスマートフォンの出荷台数は4月に急減した。半導体が足りなかったからという見方もあるが、需要が飽和し、息切れしていたからだと考えている。米国や日本でも昨年、ノートパソコンやタブレット端末がかなり売れた。一巡した今年は前年割れになるのではないか。
21年度の企業利益の成長モメンタム(勢い)が後半にかけて鈍化することは不可避だ。コロナ禍により急悪化し、急回復したのが20年度。それと比べたら21年度の回復カーブの上がり方は当然鈍化していく。企業利益に先行する指標として、景気ウォッチャー調査や為替、鉄スクラップ価格などを複合した指標を見ているが、それは足元で低下している。
米指数との意外な関係
4月の米ISM製造業景気指数は60.7と高かった。過去20年で4月に57超だったことは4回ある。それらすべての年度で、結果的に日本企業の業績は期初計画に届かなかった。TOPIX(東証株価指数)も5月末〜翌年4月末のリターンがすべてマイナスだった。4月の同景気指数が高い年度は、会社計画も株価も、米景気好調を織り込みすぎる傾向があるようだ。今21年度も過去と同様に、企業業績が下振れ、株価もマイナスとなるのではないか。
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