認知症は老いに伴って増えてくる病気で、さまざまな原因で脳の細胞が死んだり、働きが悪くなることで日常生活に支障が出てくる(詳細は、「『認知症』を知るための基本のキ」)。
日本では4種類のアルツハイマー病治療薬が承認されているが、いずれも「症状改善薬」といわれるものだ。いわば、認知機能などの低下といった症状が出た後にそれを一時的に和らげる薬といえる。
1997年に世界初のアルツハイマー病薬として米国で承認され、世界の医薬関係者を驚かせたのが、エーザイの「アリセプト」だった。同社の内藤晴夫CEOが「認知症薬のパイオニア企業」というのもそのためだ。この薬なくしてエーザイのその後の成長もなかった。
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