異形の金融政策「ETF買い入れ」の功と罪 35兆円をどう処分するのか

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写真は2018年3月の金融政策決定会合後の記者会見の模様(撮影:風間仁一郎)

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「株を買う意図はまったくない。株購入について作業したことも、考えたこともない」

2020年7月の記者会見でFRB(連邦準備制度理事会)による株式買い入れの可能性を問われたパウエル議長は淡々と答えた。

新型コロナウイルス感染がアメリカで拡大した2020年3月以降、FRBは異例の大規模金融緩和を断行した。実質ゼロ金利政策の復活、国債や不動産ローン担保証券(MBS)の大量購入、コマーシャル・ペーパー(CP)や一部の投資不適格債を含む社債の購入、海外中央銀行とのドルスワップなど、ありとあらゆる手段を使って金融危機の阻止に動いた。

しかし、株価が暴落しても日銀のような株式指数連動型の上場投資信託(ETF)や個別株式の買い入れだけは行っていない。パウエル議長の言を信じれば、議論にすらならなかった。

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