第3世代原子炉「華龍1号」が運転開始 米国、EU、ロシアに、中国の技術が並んだか

✎ 1〜 ✎ 86 ✎ 87 ✎ 88 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

原子力開発の国策企業である中国核工業集団は1月30日、中国が独自に開発した第3世代原子炉「華龍1号」の初号機である福清原子力発電所5号機が営業運転に入ったと発表した。

同社によれば、これは第3世代原子炉の開発で先行した米国、EU(欧州連合)、ロシアに、中国の技術が並んだことを意味する。華龍1号の初号機は中核設備の国産化を実現し、設備全体でも国産化率が88%に達した。

福清原発5号機は福建省の福清市三山鎮にあり、定格出力は116万1000キロワット。2015年5月に着工し、20年11月に初送電を行った。今回の営業運転開始により、中国核工業集団の稼働中の原子炉は23基となり、設備容量は合計2139万1000キロワットに達した。

華龍1号は中国核工業集団が、同じく国策企業である中国広核集団と共同開発し、すでに量産建設の段階に入っている。中国核工業集団は福清原発5、6号機、福建省の漳州原発1、2号機のほか、初の輸出案件であるパキスタンのカラチ原発でも華龍1号を建設中だ。

20年末時点で稼働中の発電所用原子炉は中国全土に49基あり、総設備容量は5102万7000キロワットに上る。20年には前年同期比5%増の3662億4000万キロワット時を発電し、中国全体の発電電力量の4.94%を占めた。

(財新記者:陳雪婉、原文の配信は1月30日)

中国の独立系メディア「財新」の記事は東洋経済オンラインでも配信しています。
財新編集部

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD