山本正已・富士通社長--地産地消でグローバル化、米国は提携を武器に攻略

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成長のキーワードはグローバル展開

--第2四半期の時点で為替の影響を受け、通期の会社予想を売上高4兆6700億円に減額修正しました。営業利益は1850億円に据え置きましたが、ここから12年3月期の売上高5兆円、営業利益2500億円という中期計画は、かなり高い壁に見えます。

われわれは高い壁とは考えていない。ただ、達成するためには二つの大きな指針がある。一つは、強い構造、筋肉質の体質を作るために改革を継続していくこと。二つ目は、新ビジネスの創造だ。

新ビジネスには、さらに二つの柱がある。グローバル化の加速・拡大と、クラウドを基盤とした新ビジネスモデルの創出、そのための仕組みを作り上げることだ。

海外売上高は、11年3月期には40%を超える。最終的には50%にしたいが、そのためには強みを生かすことが重要だ。伸ばすジャンルとしては、データセンターを中心とする(保守・運用などの)マネージドサービス。地域ではまず中国。さらにドイツ、北欧や、官公需に強い英国での民需開拓などが中心となる。

──富士通ではかねてから「真のグローバル戦略」を標榜しています。

「think global, act local」と言っており、「マルチカルチャーに根付く」を基本に考えている。

以前から、海外に出てゼロから立ち上げるより、地元企業に富士通グループに入ってもらう方法を採っている。英国でICL(現富士通サービス)、米国でアムダール、ドイツではシーメンスなど、出資・合弁・買収してきた。日本方式を現地に押し付けるより、現地に合ったビジネス展開ができる。

中国やアジアは、現時点では日本と同じ環境でやっていけるが、インドについては、今後の需要動向次第で検討課題となりそうだ。

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