有料会員限定

国難下で露呈した政権劣化、改革なければ「野垂れ死に」 支持率急落で内実ぼろぼろの「シロアリ内閣」

✎ 1〜 ✎ 264 ✎ 265 ✎ 266 ✎ 最新
拡大
縮小

コロナ後を見据え、どう立て直すか。

国会で答弁する安倍首相。失態連続で国会閉幕を心待ちか(時事)

安倍晋三首相は国会の閉幕を心待ちにしているに違いない。政府は4月30日に成立した歳出額約25兆7000億円の第1次補正予算に続き、5月27日、新型コロナウイルス対策を盛り込んだ総額約31兆9000億円の第2次補正予算案を閣議決定した。

政府や与党では、5月中旬まで、第1次補正の半分程度の10兆円前後では、と予想する声が強かった。首相が大幅増額に踏み切ったのは、第2次補正を6月半ばまでに成立させ、会期末の6月17日に「延長なし」で今国会を閉じたい意向の表れ、と映る。

なぜ国会を早く終わらせたいのか。コロナ襲来後の4カ月、政権運営と政策決定は失態の連続で、政権の劣化が表面化し、「コロナ危機」と「政権の危機」の2つの苦境に直面しているからである。

安倍首相は「結果がすべて」が口癖で、幅広い民意の吸収や熟慮・熟議、万機公論という民主主義の原理よりも、成果と実績を追求したがるタイプの指導者だ。現実にはその志向とは裏腹に、成果も実績も手にできず、「口ほどでもない」という印象も強い。とはいえ、コロナ禍という国家的危機では、政権担当者は平時以上に「結果」が求められる。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内