延期か、それとも継続会か。コロナで変わる株主総会 毎年6月に行われていた株主総会が様変わりしている
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、企業の決算発表や株主総会が大きく様変わりしている。
3月に決算期末を迎える上場企業約2400社のうち、539社がその延期を表明した(5月11日時点)。理由は決算書の作成や会計士のチェック作業が遅れているためだ。
日本公認会計士協会は4月に「監査業務の遂行に重大な制約が生じている」と訴えている。企業が倉庫などに保管している在庫を実際に数えて確認する「棚卸しの実地調査」ができないと報告されている。
ある監査法人の関係者は「監査先企業がテレワークになったことで決算手続きが遅れ気味になり、それに引きずられて監査も遅れ気味になる」と打ち明ける。
海外拠点を抱える大手グローバル企業の場合、決算作業が遅れやすい。強制力のある外出禁止令が出た国や地域では、決算作業のために工場内に立ち入ることすらできない。
「6月末に株主総会」という常識も変わりつつある。3月期決算企業は例年、6月末までに定時株主総会を開催してきた。現在の法律上、決算期末から3カ月以内に株主総会を開催しなければならないという定めはなく、6月末の総会はあくまで慣行にすぎない。
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