労働者から創造者へ
人間復興の視点を経営の基本に据える
——今年から管理職の長期リフレッシュ休暇制度をスタートさせたことが話題を呼んでいます。
立石 社長に就任してすぐ社内に向けて言ったのは、人、技術、事業、あらゆるものをリフレッシュさせていこう、それによって新しい社会に対応できていくのだ、ということでした。その目玉に何かないかと考えたのです。
——それにしても、管理職に3カ月という休暇はえらく思い切ったものですね。
立石 1カ月では、今までの延長線の中で過ごしてしまうだろうし、6カ月ではちょっと長すぎる。6カ月も休むとリハビリがいるんじゃないかという心配もありました(笑)。それで、1〜3カ月の間で選択できるようにした。内容は自主、自立、自助。要するに仕事を離れたテーマを自分で決め、自分で実行し、費用も自分で負担するという原則を立てたのです。
3カ月も休むとなると、大抵ははたと考え込んでしまうのではないか。それが大きな動機づけになるはずだと。1つの会社の中にいて、みな同じような仕事感、生活感、世界感になっている。どうしてもマンネリが醸成されてきている。だから仕事のうえでも、創造性、チャレンジ性が埋没されがちでした。
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