10年たてば〝新日本人〟でも生きがいを感じる会社に
――ファナックが高収益をあげているのは、稲葉流の〝徹底経営〟によるものだといわれていますが、GM(ゼネラル・モーターズ)との合弁会社でも、その稲葉流を貫徹しているのですか。
稲葉 GMファナック・ロボティックス(GMF)は社長以下ほとんどの社員、幹部がGMからの出向社員ですから、GMの経営をそのままやっているわけです。
ただ、私が会長をやっていますから、経営の考え方については妥協しません。GMFがとっている経営のやり方について、われわれの経営のやり方と少しでも食い違いがあれば、いつも是正してもらっている。もっとも、そうしたトラブルは非常に少ない。これは、ファナックとGMとの経営のやり方がきわめて似ているということかもしれない。
――例えば……。
稲葉 一昨年、そのジョイントベンチャーの一部幹部が、株式を上場することを企画した。だけど、株はGMが50%、ファナックが50%持っているわけですから、どちらかが株を手放さないと、上場することは不可能なんですね。
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