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「銀行、信託のレベル、顧客基盤がやっぱり上」 三菱UFJ証券ホールディングス荒木三郎社長に聞く

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「銀行からの送客があるから楽でのほほんとしているわけではない」と語った荒木社長(撮影:尾形文繁)

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大手証券5社の中で預かり資産の規模では最小の三菱UFJ証券ホールディングス。三菱UFJフィナンシャル・グループとしての総合力を武器に、富裕層向けビジネスで上位に食い込めるのか。荒木三郎社長に聞いた。

 

――今期のリテール部門は黒字ですか、それとも赤字ですか。

赤字です。

――その原因をどう考えていますか。

売買が増えていないということだと思う。株価は堅調なんだけど、個人投資家の売買の件数とか残高は2018年と比べて2、3割減っているんじゃないか。いわゆる個人投資家が「リスクオフ」のモードに入っているから。株価は外国人だとか機関投資家だとか(の買いで)、いろんなところで上がってはきているけど、個人投資家は参加していない。したがってわれわれの実入りが増えていないということ。

それから、いわゆるフィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営)ということで、回転売買のようなことに対して非常に厳しい目が寄せられている。(お客さんが保有する金融商品で)少し益が出たからそれを売って次の商品へ、という営業活動は今やっていないので、そういう意味での回転がなかなか効かない、昔と比べると。そうしたところも影響しているんだと思う。

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