ユーラシアが復活する時代、日本は中国とどう向き合うか ジョンズ・ホプキンス大学 教授 ケント・E・カルダー氏に聞く

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Kent E. Calder ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)副学長。ハーバード大学でライシャワー教授の指導の下、博士号を取得。プリンストン大学教授や米国戦略国際問題研究所(CSIS)日本部長、駐日米国大使特別補佐官などを歴任。旭日中綬章を受章。(撮影:尾形文繁)
米国における現代日本研究の第一人者が新境地を開いた。中国を軸にユーラシアの復活と国際秩序への影響の分析に挑んだ本書は、英フィナンシャル・タイムズ紙の「2019年のベスト書籍(政治部門)」に選ばれた。

──ユーラシアが「スーパー大陸」、つまり決定的に世界を支配する大陸になると予見しています。

これまでは米国の位置する北米大陸がスーパー大陸だった。1869年に大陸横断鉄道が完成し、米国は大西洋沿岸の限られた地域のみで機能していた国から、太平洋でも活動しうる国に変わった。続いて1914年にパナマ運河が開通したことで、米国は本格的に超大国への道を歩み始めた。

同じように、新しいインフラによる地域の連結がユーラシアで起きている。シルクロードを現代に復活させる中国の「一帯一路」構想がまさにそれだ。世界人口の半数以上が住むユーラシアはエネルギー的にも自立可能な大陸であり、その再連結は時代の基調といえる。

──何がユーラシアの再連結を促したのでしょう。

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