「第2、第3のSMFGを一流に育て上げていく」 インタビュー/三井住友フィナンシャルグループ社長・グループCEO 太田 純
超低金利で国内市場の収益環境は極めて厳しい。デジタル化で事業環境も激変。新たな戦略をどう構築するのか。
──銀行の収益環境が厳しさを増す中、来年の新中期経営計画をどう描くのでしょうか。
2018年度までに行ったグループ再編でリスクアセットを大幅に削減できた。関西の地方銀行やリース事業の非連結化、三井住友カードの完全子会社化などがそれだ。
一方、経費はまだまだ改善できるところがある。RPA(定型業務自動化)は、銀行では導入がそうとう進んでいるが、グループ会社ではまだだ。重複した機能が多くあり、やれることはたくさんある。
ボトムライン(利益)を引き上げるためには、トップライン(営業収益)も増やさなければならない。中期計画には買収も含めて具体的な方策を盛り込んでいく。
──では、そのトップラインをどう拡大しますか。
リテール(個人向け)は、銀行にある大量のデータを活用してライフステージやニーズを予想し、それに合ったサービスを提供していく。富裕層、高齢者、外国人という新しい層も開拓できるはずだ。
ホールセール(法人向け)は課題解決型のビジネスに変えていく。単に、預金、貸し金だけでなく、企業の経営課題に寄り添って、信頼関係を築き、最終的にお金も入ってくる関係をつくりたい。そのときに、顧客の課題解決につなげられるツールをそろえていく。
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