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ライザップ社長6000字インタビュー全文 渦中の瀬戸社長が「失敗の本質」を語る

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これまでの買収を振り返り、自身の考える「失敗の本質」を語った(撮影:尾形文繁)
企業買収による拡大戦略の修正を余儀なくされたRIZAPグループ(以下、ライザップ)。創業者で同社を率いる瀬戸健社長が、これまでの買収を振り返り自身の考える「失敗の本質」を語った。
※本記事は週刊東洋経済7月13日号「ライザップ 買収戦略失敗の真因」掲載インタビューのロングバージョン(全文版)です。

 

――買収攻勢が頓挫した原因は何にあったと思っていますか。

あまり言うと言い訳がましくなるが、すべて失敗したように捉えるのは事実と異なる。子会社に出資した際の価格とそれら企業の現在の時価総額をぜひ比較してもらいたい。女性向け補整下着のMRKホールディングスを例にすると、出資前の直近6カ月の平均株価は100円だったが、当社はディスカウント価格の1株50円で取得している。それに対して現在の株価は170円前後ある。

ただし、成長や新しい価値の創造のための「手段」であった買収が結果として「目的化」していた。買収に至るまでのプロセスやリスクの検証が、社内でいつしかできてしまった空気の中で甘くなっていたのは否めない。

――それらが2018年度決算で計上した、買収子会社での店舗閉鎖や商品在庫評価減などを中心とする93億円の構造改革費用へとつながりました。

実質的には売れ残りの在庫となっているのに、売り続けることをやめず、処理が結果的に遅れていたものがあった。もちろん、処理を先送りしろとは一度も言っていない。だけれど単年度でも利益をしっかり上げていこうという中で、損失を確定しづらい状況になっていた。販売をやめるなど、しかるべき意思決定ができていなかった。

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