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同じ売却でも負担は大違い、実家の処分は相続前が有利 空き家になると手間が増える

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税制上の優遇をどう活用するか、親子で話し合っておこう。

実家が売るに売れない『負動産』になる前に対応策を考える必要がある(撮影:今井康一)

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国土交通省が2014年に行った調査では、相続された住宅が空き家となっている実態が改めて判明した。防災などの面で懸念のある空き家の増加は、社会問題となっている。親から相続しても将来空き家になるのが確実なら、売却することもきちんと検討しておくべきだろう。

売却を考えるうえで重要なのは、そのタイミング。不動産の市況価格の動向は先読みできなくても、税負担なら事前にわかる。そうすると想定すべきタイミングは、親が生きている間と子が相続した後の2つとなる。まずは相続した後に売却する場合を見てみよう。

相続後に空き家となった実家を売却する際は、「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」が使えるかどうかが焦点となる。この特例は空き家売却を促す目的で16年4月に導入された。特例が適用されると、譲渡所得から3000万円が差し引かれ(控除され)、税負担は軽くなる。

注意したいのは、適用されるための条件が多い点だ。対象となるのは、1981年5月以前の旧耐震基準で建築された戸建て住宅で、相続発生から3年を経過する年の12月末までに売却されたもの。売却額は1億円以下でなければならない。売却時には家屋を取り壊して更地にする、あるいは耐震リフォームを施したうえで、売却する必要がある。

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