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「課題先進国の日本はチャンスの宝庫だ」 インタビュー/日本経済団体連合会 会長 中西宏明

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まもなく平成が終わり、令和が始まる。新しい時代に日本が進むべき道とは?「財界総理」が描く未来は楽観的だ。

なかにし・ひろあき/1946年生まれ。1970年東京大学工学部卒業後、日立製作所入社。常務、専務を経て2005年日立グローバル・ストレージ・テクノロジーズ会長兼CEO、10年日立製作所社長、14年会長。18年6月から経団連会長。(撮影:尾形文繁)

歯に衣着せぬ直言で存在感を発揮している経団連会長の中西宏明氏(日立製作所会長)。昨年6月に就任してもうすぐ1年が経過する。これまでに成し遂げたこと、今後の課題を聞いた。

──日本が目指すべき社会として「Society 5.0 for SDGs(持続可能な開発目標のためのソサエティー5.0)」というコンセプトを打ち出しています。その重要性や意義は何でしょうか。

デジタルトランスフォーメーション(デジタル技術で人々の生活を豊かにする)という言葉があります。今、世界はデジタル技術の発達により、情報を集めたり、転送したり、ストア(保管)したり、プロセシング(処理)したりするコストがほぼ無視できるくらいまで安くなりました。それに伴い、社会基盤など人間の生活が大きく変わってきています。

そうした中、経済界としても日本経済をどう前向きに捉えて経済成長に転換できるかどうか、まさに今が勝負どころです。

ただ、客観的に見ても日本が遅れているということではない。むしろ日本にはアドバンテージがいっぱいある。政治は安定しているし、経済も高成長とはいえないものの、人口が減っていることを考えれば、マイナス成長になってもおかしくないのに善戦しています。

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