首都圏で鉄道の新線構想が相次ぐ。実現へ向けて先陣を切ったのは、郊外を走る地下鉄だ。
横浜市は1月23日、市営地下鉄ブルーラインの現在の終点、あざみ野駅(横浜市青葉区)から小田急線・新百合ヶ丘駅(川崎市麻生区)まで約6キロメートルの延伸を川崎市と協力して事業化すると発表した(下図❼)。
開業の目標は2030年。現在、両駅間はバスで約30分かかるが、地下鉄が開通すれば10分に短縮され、新百合ヶ丘から東海道新幹線との接続駅である新横浜へも乗り換えなしで行けるようになる。
延伸区間は横浜市内と川崎市内がほぼ半々。大規模な団地が広がる市境のすすき野付近などに4駅を設置する計画だ。事業費は概算で約1700億円。地方公共団体による補助分の430億円は両市が1:1の割合で負担する。累積収支が黒字転換するのは開業後30年前後の見込みだ。
都が基金を創設した「進めるべき」新線
同線の延伸は、16年に国の諮問機関である交通政策審議会が取りまとめた今後の東京圏の鉄道整備指針「第198号答申」の中で「両市が協調して合意形成を進めるべき」とされたプロジェクトだ。
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