12月1日(現地時間。日本時間2日)、アルゼンチンのブエノスアイレスで、再度、安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領が会談した。ウクライナ情勢が緊迫し、ロシアと欧米諸国の関係が緊張している状況であるにもかかわらず、日ロ関係は順調に進んでいる。〈日本政府によると首相はプーチン氏に、黒海とアゾフ海を結ぶケルチ海峡でウクライナ艦船を拿捕したロシアの行動に懸念を表明。「乗組員の早期釈放を含め、事態が沈静化に向かうよう期待する」と述べた〉(12月2日日本経済新聞電子版)ということであるが、安倍首相はプーチン大統領を詰問することは避けた。会談後の記者ブリーフィング(説明)で、記者からの「ケルチ海峡事件について、安倍首相が懸念を述べた際にプーチン大統領は何と言ったか」という質問に対して、野上浩太郎内閣官房副長官は、「先方の発言について紹介することは差し控える」と答えた。ケルチ海峡事件が北方領土交渉に悪影響を与えないように首相官邸が細心の配慮をしていることがうかがわれる。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら