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社会的孤立の解消へ 日本の政策に必要なこと 個人の力で抜け出すのは難しい

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日本の単身男性は、年齢を問わず孤立に陥りやすい(撮影:今井康一)

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「英国人男性の10人に1人以上が孤独を感じ、それを誰にも告げられないでいる」「360万人の高齢者にとって、主な友達はテレビである」「障害者の50%は、来る日も来る日も孤立が続くと考えている」

これは超党派の下院議員から成る「孤独対策委員会」が、2017年の提言書に記した英国人の孤立状況だ。これを受けて、英国政府は18年1月に「孤独担当相」の新設を発表した。

孤独担当相は省庁横断的にイングランド地方の孤立対策を練るとともに、地方政府、ボランティア団体、企業などと一緒になって、簡単には崩れない密なコミュニティの構築を目指す。また孤立を測定できる指標を作成し、孤立対策の効果を実証的に分析する。さらに孤立対策などに向けて基金も設けるという。

孤立は医療需要や生産性の低下を招く

孤立は個人の問題と見られがちだが、英国政府が積極的な対応を始めたのには理由がある。

孤立は健康悪化や経済の不安定化を通じて社会全体に深刻な影響を及ぼすことが挙げられる。たとえば提言書によると、社会的孤立は1日に15本のたばこを吸うのと同じくらい健康に有害であるという。ちなみに英国では家庭医が薬を処方するだけでなく、社会参加や地域交流などの「社会的処方箋」を導入する実験も行われている。

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