今年6月、カルビーで会長兼CEOとして9年間辣腕をふるってきた松本晃氏が退任した。同社の業績を躍進させた“カリスマ経営者”の退任発表時には株式市場も反応し、株価は一時10%近く下落。去就に注目が集まる中、RIZAPグループのCOO就任が話題になったのは記憶に新しい。
2009年に創業家に請われ経営に参画した松本氏は、就任以来徹底したコストカットを断行。その分を原資に製品の値下げを行った。スナック市場でのシェアを上げ、工場の稼働率が大幅に向上した。一連の改革によって、就任前に2%程度だった営業利益率はここ数年で10%を超えるようになった。
カルビーは「ポテトチップス」「かっぱえびせん」「じゃがりこ」など多数のロングセラー商品を持つ。スナック市場でのシェアは5割、ポテトチップスに限れば7割にまで達するスナック市場の“ガリバー”だ。
これまで、松本氏と二人三脚で経営を担ってきたのが、生え抜きで社長兼COOを務めてきた伊藤秀二氏だ。松本氏の後任としてCEOに就任した伊藤氏は、カリスマが去ったカルビーの未来をどのように描くのか。伊藤氏を直撃した。
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