グーグル式人事改革率いる「女性博士」の素顔 第1回 組織を強くするにはなぜデータが重要なのか?

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キャスリン・ディカス(Kathryn Dekas)/グーグルの人事関連組織「ピープルアナリティクス」グループ・シニアマネジャー。組織慣行の改善に向け、最先端かつ深層的な研究を導入・実施する社内研究開発ラボ「ピープル・イノベーション・ラボ」を統括。ペンシルバニア大学の経済学および心理学学士号、ミシガン大学で組織論博士号を取得。卒業後に複数社での勤務を経て、2008 年グーグル入社。以来、新人研修・評価・成績管理などのプロジェクトを率いるとともに、グーグルで毎年行われる社内調査 「Googlegeist(グーグルガイスト)」を運営(撮影:梅谷秀司)

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自分や同僚は、今の働き方に満足しているのか。これから先、どんな働き方をしたいのか。パフォーマンスを最大化できる働き方とは──。政府主導の「働き方改革」の大号令がかかる今、時代に合った新しい人事制度・施策について、悩みを深める企業は少なくないだろう。

この課題に長年、独自のアプローチで取り組んできたのが米グーグルだ。同社は「科学」や「データ」を用いて社内の人事施策、働き方を見直すため、2006年から専門人材を採用し、「ピープルアナリティクス」のチームを発足。採用、チーム作り、マネジメントなど、人事に関するあらゆる業務、プログラム、プロセスの有効性を検証・改善してきた。

グーグルが蓄積してきたノウハウは、社外にも広く公開している。8月には、データ分析を基に考えられた人事施策についてまとめた情報サイト「re:Work」の日本語版を公開。また、同社が日本で30社以上のパートナー企業と取り組んだ働き方改革の取り組み「Womenwill」の成果についても別サイトで公開しており、仕事のムダを省く方法、働く時間を短縮する方法など、具体的なケースとともに掲載している。

グーグルの取り組みから、日本企業は何を学べるのか。働き方の再構築に、科学とデータをどう活用すればいいのか。グーグル・ピープルアナリティクスのシニアマネジャーで、社内研究開発ラボ 「ピープル・イノベーション・ラボ」 を統括するキャスリン・ディカス氏に話を聞いた。

第1回は、組織論の博士号を持つキャスリン氏の素顔とグーグル・ピープルアナリティクスの成り立ちを紹介。次回以降はグーグルで実際に行われた人事施策の検証・改善のケースから、グーグル社員が大事にしている4つの文化、日本企業が「働き方改革」で見失ってはいけないポイントまで、全3回でお届けする。

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