テック業界の巨人は「説明責任」を果たすべきだ 第2回 マイクロソフト重鎮が語る「AI技術」

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マイクロソフトは今年1月、電子書籍「Future Computed:AIとその社会における役割」を公表。AI技術の方向性や社会的課題についてのマイクロソフトの見解を発信した。米国本社プレジデントのブラッド・スミス氏は前書きを担当している(写真:マイクロソフト)

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米マイクロソフトの株価がうなぎ登りだ。7月20日、ニューヨーク証券取引所の場が開くと、同社の株価は前日比4%高の108.20ドルをつけ、上場来高値を更新した。引き金は、前日夕方に発表された2018年6月期通期決算である。

売上高は通年ベースで初めて1000億ドル(約11.2兆円)を突破し、前年同期比14%増の1103億ドルで着地。営業利益は同21%増の350億ドルだった。牽引役となったのがクラウド事業で、部門売上高は前年同期比17%増の322億ドル。中でも主力のクラウドインフラサービス「アジュール」が好調で、四半期ごとに前年同期比9割前後の増収が続いている。

企業の情報システムがクラウドへ移行する動きを取り込んでいるほか、クラウド経由で提供する人工知能(AI)のサービスに対する需要も高まっている。だが、あらゆる情報がクラウドに移行すれば、プライバシーやセキュリティもこれまで以上に慎重に扱われるべき問題になる。

テック業界の“巨人”たちは膨大なデータを操り、競い合うようにAIの開発を急ぐ。あらゆるものがネットにつながるIoTが広がれば、その力は一層強化される。一方でそうした技術が日常生活に入り込んでいるにもかかわらず、多くの人々は技術の裏側を何も知らないままだ。テックの巨人たちに課される責任は重い。

マイクロソフト米国本社プレジデント兼最高法務責任者、ブラッド・スミス氏へのインタビュー後編では、そうした問題に業界としてどう対処すべきかを聞いた。

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