カルビーが目指す「スナック依存」からの脱却 第3回 「アウトプットは最終製品である必要はない」

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カルビーの主力製品であるスナックは国内シェアも高く、右肩上がりの成長を続けてきた。一方で、スナックに次ぐ収益柱の確立が急務となっている(記者撮影)

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カルビーの2018年3月期の売上高は2515億円。そのうち8割以上を占めるのがスナックだ。国内市場でのシェアは4割を超え、主力のポテトチップスに限れば7割に上る。少子化や人口減少で市場が頭打ちの中、徹底したコスト削減を原資に製品を値下げで攻勢を強めるほか、流通大手のPB(プライベートブランド)を積極的に手掛けることでシェアを拡大してきた。

だが、拡大はいつまでも続かない。昨年は北海道を襲った台風の影響で原料調達難に陥るという特殊要因はあったものの、ここ数年はシェアも伸び悩んでいる。スナック市場の“ガリバー”は、今後どう戦って行くのか。伊藤秀二社長兼CEOに聞いた。

”個食サイズ”に活路を見出す

──スナック市場では、これまで伸びてきたシェアが頭打ちになっています。

過去5年間はスナック市場全体が数%程度しか伸びなかったにもかかわらず、当社のスナック販売は20%成長した。ただそれは他社との競争に勝っただけで、新規の顧客を増やすことはできなかった。スナックを食べない人はずっと食べないまま。トップのスナックメーカーである以上、今後はどう新しい顧客を開拓していくのかを考えなくてはいけない。

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