ヤマハ、「多角化失敗」の過去から学んだこと 第3回 楽器発祥の独自技術で「第3の柱」を育成

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ヤマハは楽器や音響機器で培ってきた技術で、さまざまな事業に進出してきた(撮影:梅谷秀司)

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「総合的に楽器を手掛けているメーカーはほかにない」。国内楽器最大手、ヤマハの中田卓也社長は、業界のガリバーとしての自信を見せる。楽器を作る安定したメーカーというイメージの強いヤマハだが、実はその歴史は事業の拡大と縮小の繰り返しだった。

電子楽器で培った半導体技術を応用して着メロ用LSIを作っていたこともあれば、楽器の木工技術を活用して参議院の議長席を手掛けたこともある。だが2000年前後から手広く行ってきた事業を縮小し、現在ではギターやピアノなどの楽器や、コンサート会場などで使われる音響機器が売上高・営業利益の9割を稼ぐ。

ただ、ヤマハは事業領域の拡大をやめたわけではない。安定化してきた楽器や音響機器の収益を土台として、中田社長は過去とは違う拡大を模索している。

楽器・音響機器だけで稼げるようになった

──かつてのヤマハは事業の多角化を進める一方、収益性は不安定でした。

従来は技術の親和性があるというだけでさまざまな事業を展開していた。だが技術の中にも、ヤマハ本流の技術と、別にヤマハでなくてもいい技術がある。その線引きがきちんとできていなかった。

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