「世界で唯一無二の、ほかの会社に作れない技術を武器にサービスを展開すれば、客もついてくる。日本のネット業界においては、残念ながら今そういう会社がない。だからメルカリがそういう会社になりたい」
メルカリの山田進太郎CEOは東洋経済のインタビューに対しそう語った。この言葉には、“テックカンパニー”として実力を高めてきたメルカリの自信と決意が透ける。
6月19日、東証マザーズ市場に上場を果たしたメルカリ。今回調達した600億円超の資金使途について、同社は「海外」「人材」とならぶ重要項目に「テクノロジー」を挙げる。「これからの時代はアイデアだけでなく、テクノロジーで差別化できないプロダクトは生き残れなくなる」。上場前に公開した「創業者からの手紙」で、山田氏はその投資の重要性を強調した。
テクノロジー分野に対するメルカリの力の入れようは、その経営体制からも見て取れる。同社サービス全般の品質に責任を負う取締役CPO(最高プロダクト責任者、濱田優貴氏)のほかに、それぞれ執行役員でCTO(最高技術責任者、名村卓氏)、VP of Engineering(VPE・エンジニア責任者、是澤太志氏)という技術関連の役職者を置いている。
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