有料会員限定

井上ひさし氏に学ぶ日本語の技法(3) 外来語で済まさず和語で使い分ける

✎ 1〜 ✎ 168 ✎ 169 ✎ 170 ✎ 最新
拡大
縮小

井上ひさし氏は、日本語における外来語の用い方について注意を促す。具体的には、新聞記事を引用してこう論じる。

〈昨日の朝日新聞の夕刊から、めぼしい外来語を拾ってみたら、次のような結果になりました。セーフガード、クラフツマンシップ、プロジェクト、リフォーム、メンテナンス、ワインクーラー、オータムカレッジ、「チリ産キウイフルーツのプロモーション活動」、「JR目黒駅にレストランやショッピングフロアが入った駅ビル『Hilltop Garden MEGURO』がオープン」(以上、朝日新聞二○○一年十月二十五日付夕刊)

セーフガード。これは皆さん、意味をご存じでしょう。おそらく、七割か八割の方はご存じだと思います。緊急輸入制限措置という、WTO(世界貿易機関)でも認められている政策ですね。つまり、中国産のネギとかブタ肉などが、日本のものよりもはるかに安いので、結局日本の地場産業がつぶれていく。そういうときには輸入を制限してもいい、という制度です。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内