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認知症薬開発に心血注ぐエーザイは大丈夫? 新薬開発をめぐる大バトル(2)

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エーザイの内藤晴夫CEOは、「認知症薬のパイオニア企業」であると盛んに強調してきた(撮影:今井康一)

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世界的に高齢化が進む中、巨大市場になると見込まれているのが認知症の薬だ。WHO(世界保健機関)によると、世界の認知症患者は推計5000万人。毎年約1000万人が新たに発症し、2050年までに1億5200万人に達すると予測されている。日本も例外ではない。厚生労働省の資料によれば、12年に約460万人だった患者数は、50年には1000万人を超す。

認知症薬の歴史は浅い。1996年にエーザイが米国で発売したアルツハイマー型、レビー小体型認知症薬「アリセプト」が世界初だった。アリセプトは日本などでも発売されて大ヒット。世界での売上高が1000億円を超すものをブロックバスター(大型薬)と呼ぶが、アリセプトはピークの10年3月期に3228億円を売り上げた。

その強烈な成功体験を再現すべくエーザイは今、「アデュカヌマブ」「BAN2401」「エレンベセスタット」という3品目の開発に心血を注ぐ。アリセプトはアルツハイマー型認知症の症状進行を遅らせる薬だが、これら3品目はより早い段階から長期にわたって進行を抑制する薬として開発が進められている。

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