『AI時代の新・ベーシックインカム論』を書いた井上智洋氏に聞く 「最低限の生活保障は安定的な財源で」

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来る「脱労働社会」となるAI(人工知能)時代には、BI(ベーシックインカム)導入が不可欠だという。

AI時代の新・ベーシックインカム論 (光文社新書)
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──格差の拡大や貧困の増大を改善する手段として、ですか。

BIつまり「政府がすべての人に、必要最低限の生活が保障される額のおカネを無条件に支給する」制度の導入が早晩必要になると予測している。

──インドに先進的な動きがあるとも。

最も早く導入しそうな国がインドとフィンランド。フィンランドは失業者2000人規模で実験をしている。北欧諸国はどこも政策先進国だけに先陣を切ると思っていたら、今年に入ってインドがいち早く2年後に実施すると発表した。インドは高額紙幣をなくしてキャッシュレス化に進んだり、フィンテックといった金融のIT化でも中国に次いで本格化させたり、政策先進国入りを促進している。BIの導入を政権与党が主導して少なくとも1州で始める。

このほかにオランダでも実験は盛んだ。異色なのは米国で、ベンチャー企業が実験しているが、導入するにしてもかなり先だろう。

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