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容赦ないEUの攻撃 抗うグーグルの焦燥 制裁金3000億円では終わらない

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強硬派のベステアー欧州委員に対し、グーグルのピチャイCEOはどう理解を求めるのか。駆け引きはまだまだ続く

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グーグル検索の中には、ネット通販サイトで販売されている製品の写真や価格が一覧で表示される比較機能「グーグルショッピング」がある。2000年代前半から始まり、日本では10年から提供されている。

買いたい商品の情報を1カ所にまとめ、ユーザーの利便性を高めることが、グーグルが同機能を導入した目的だった。だが、欧州連合(EU)はこれにかみついた。昨年6月、EUの行政執行機関に当たる欧州委員会は、グーグルがEU競争法(独占禁止法)に違反していたとして、24億2000万ユーロ(約3000億円)の制裁金を支払うよう命令したのだ。欧州委が科した独禁法違反による単独企業への制裁金としては、過去最高の金額となる。

欧州委は、グーグルが9割のシェアを握る欧州のネット検索市場で支配的地位を濫用し、自社の買い物検索機能をほかの価格比較サイトよりも優遇したと判断した。

判断のポイントは二つある。一つは、グーグルショッピングのタブ(項目)を検索窓のすぐ近くに表示することで、ほかの価格比較サイトよりクリックされやすくしたこと。もう一つは、競合する価格比較サイトの検索結果順位を下げるようにアルゴリズムを変更したことだ。これにより競合サイトは、平均して検索結果順位が4ページ目以降に押し下げられたと欧州委は説明している。

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