中国の西北部に位置する青海省。今、この地にEV(電気自動車)関連の企業関係者たちがこぞって足を運んでいる。
狙いは同省にある中国最大の塩湖から豊富に採掘できるリチウムだ。リチウムはEVの基幹部品であるバッテリーの主要材料で、中国のEV市場拡大を見越して各社が原料確保を急ぐ。これといった産業がない青海省はリチウムを一大産業に育てようとしている。
EV用電池で世界首位うかがうCATL
EV市場の拡大を受け、自動車業界の注目度ががぜん高まっているのが、新興の車載電池メーカー・CATLだ。同社もまた青海に拠点を構える。今年にはIPO(株式新規公開)を予定しており、調達予定額は約2000億円。車載電池や蓄電池の研究開発、設備投資に使う予定だ。その資金の大半は車載用リチウムイオン電池工場(生産能力は24ギガワット時)の新設に充てられ、投資額は1600億円に上る。
新工場の完成でCATLの生産能力は30ギガワット時を超す。テスラとパナソニックが米ネバダ州に設立したギガファクトリー(35ギガワット時)と同規模だが、さらにCATLは2020年までに50ギガワット時の生産能力にする目標を掲げている。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら