見知らぬ地では生活基盤を整えることすら大変だ。留学生の体験談を紹介する。
不動産屋でアパートを借りる
衣食と並び生活の基盤となるのが住居だ。2016年10月に来日したネパール出身のアニーシャさんの場合、物件探しはネパール語の通じる仲介者のサポートもあり支障はなかったという。だが、不動産屋でいざ契約する段階になると、「説明はしてくれるけど、よくわからない(笑)。でも『はい』と答えるしかない」状態に。
もちろん日本人でも契約書の文言をきちんと理解するのはたやすいことではない。ただアニーシャさんにとってもっと理解不能だったのが、不動産取引における日本独特の慣行だった。
「どうして必要なんですか?」。アニーシャさんは、賃貸契約時に敷金・礼金の支払いを求められたことが今でも腑に落ちない。不動産屋を相手に「ゼロになりませんか」と交渉してみたものの、「日本のルール、習慣がありまして。しょうがないですね」と取り付く島もなかったという。
保証人がいないと入居拒否も
賃貸契約における連帯保証人制度も日本独特の慣行だ。アニーシャさんの場合、先に来日している親戚が保証人になり、不動産屋や大家も承認してくれた。だが日本人の保証人がいないことを理由に入居を断られる外国人は少なくない。
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