『ゴルフが消える日』を書いた赤坂厚氏に聞く オリンピック開催が復権のラストチャンス

✎ 1〜 ✎ 114 ✎ 115 ✎ 116 ✎ 最新
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

この20年余で、ゴルフ関連の市場規模は半減。ゴルフ人口の減少もようやく底打ちしたかどうかだ。東京オリンピックの開催まであと3年、今が復権のラストチャンスだという。

ゴルフが消える日 - 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか (中公新書ラクレ)
ゴルフが消える日 - 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか (中公新書ラクレ)(中央公論新社/213ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

オリンピック開催が復権のラストチャンス

──ゴルフ界は危機的な状況なのですか。

ゴルフ人口がピークの3分の2以下になり、ゴルフにかける単価にしても以前は1万円を超えていたのが、今や半分以下。ゴルフ場の数はそんなに変わっていないから、1ゴルフ場当たりの売り上げも減っている。安くしたパッケージのプレー料金がさらに安くなって、デフレスパイラルが特に地方で生じる。ゴルフ用品購入も中心が新品から中古品に移っている。ゴルフ業界全体がいわば日本経済の状態そのままを映している。

──ただ、ゴルフ人口は一昨年に底打ち……。

去年ちょっと上がったようだ。一昨年が720万人、昨年が760万人という数字がある。それがトレンドとなり上がっていってくれれば、底打ちと宣言できるのだが。このトレンド判断ができるのは2020年のオリンピックの時期だろう。ゴルフ人口を支えていた団塊の世代が65歳を迎えて「2015年問題」がうんぬんされた。その世代が70歳を迎えるのが「2020年問題」。その後もゴルフを続けるかどうか。団塊の世代という支えに頼るのではなく、新しい人を取り込んでいかないと続いていかない。

関連記事
トピックボードAD