働き方どころじゃない、繰り返される組合潰し 引越社、プリマハム、日本IBM、鎌倉市も
引越社、プリマハム…。いまだ前近代的な不当労働行為が行われている。
政府主導で「働き方改革」が叫ばれ、長時間労働の是正が求められている中、前近代的ともいえる不当労働行為が繰り返されている。不当労働行為とは、労働組合に入っていることを理由に遠隔地に左遷・解雇したり、組合との団体交渉に応じなかったり、組合からの脱退を促したりすることだ。
SEだった有村有氏(仮名)は、結婚を機に転職を希望。「年収1000万円も」とうたうチラシを見て、「アリさんマーク」で有名な引っ越し専業大手・引越社関東に入社した。
営業成績は優秀だったが、営業車で交通事故を起こすと、会社に弁償(48万円)を求められた。「自分に弁償する義務はあるのか」。そう悩んだ有村氏だが、会社に労働組合はなく、相談相手もいない。そこで2015年3月、雑誌で知った社外の労働組合「プレカリアートユニオン」に加入。同組合を通じて会社に団体交渉を申し出た。
すると会社は、有村氏を引っ越し作業の現場から、電話対応が主のアポイント部に配置転換。その後すぐに、一日中シュレッダーをかけ続けるシュレッダー係への異動を命じた。度重なる異動で、「営業成績がいいときには1回100万円もらえた賞与が1円になった」(有村氏)。
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