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続く一強多弱の政局、野党は政権を担えるのか 野党共闘がカギだが共産党アレルギーは強固

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自民党の今後を論じた前回に続いて、今回は野党について考えてみたい。

1993年、衆院に小選挙区制を導入する政治改革をめぐって自民党が分裂。宮澤喜一内閣の不信任案が可決されて解散・総選挙。さらには自民党が政権の座を降りるという政変があった。当時、自民党の中堅議員だった与謝野馨氏は途方に暮れ、政治の師である中曽根康弘元首相を訪ねた。中曽根氏は自民党が結党された55年以前に、当時の民主党議員として野党の経験があった。そこで与謝野氏は「野党は何をすべきか」と中曽根氏に尋ねた。

「答えは簡単。野党の仕事はただ一つ、与党になることだ」と中曽根氏。与謝野氏は早速、自民党の仲間と語り合って、政権への復帰策を練ったという。

民進、共産、自由、社民の野党各党に必要なのは、まさに「与党になる」気概である。

戦後の日本政治は、55年体制下で自民党の一党支配が長く続いた。大きな変化が訪れたのが、政治改革による衆院選への小選挙区制導入である。94年に関連法が成立し、96年から2014年まで、計7回の総選挙が重ねられている。小選挙区制は日本政治に定着したといっていいだろう。

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