蓮舫代表の民進党が船出をした。まずは、9月26日からの臨時国会で安倍晋三首相の率いる自民・公明政権に論争を挑み、10月23日の衆院補欠選挙(東京10区、福岡6区)、来年の通常国会と試練が続く。野田佳彦前首相が幹事長に起用されたことなどから、「党内融和に不安」「野党共闘に影落とす」といった定番の論評が出ている。だが民進党の活路は、自民党との対立軸を打ち立てて次の総選挙を勝ち抜くことに尽きる。そのためには時代の先を読み、政策の柱を鮮明にすることが必要だ。永田町の枠内の「野党論」を超えて、少し長い目で蓮舫民進党の先行きを考えてみよう。
蓮舫執行部は野田幹事長のほか、代表代行に江田憲司氏が留任、新たに細野豪志、安住淳両氏が就いた。政調会長には大串博志氏、選挙対策委員長には馬淵澄夫氏がそれぞれ起用された。安住氏は野田政権の財務相、大串氏は財務省出身で野田氏のグループに所属。野田氏が首相在任中に消費税率の引き上げを推し進めたことから、メディアの間では「財務省・野田色の強い布陣」といった論評が出ている。さらに、野田氏が保守派で共産党との共闘に慎重姿勢を示してきたため、「野党共闘に暗雲」といった評価もある。
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