来年末行われる米国大統領選挙が、将来の「ポスト安倍」に影響を与える可能性が出てきた。
大統領選挙をめぐっては立候補の意思を表明した民主党のヒラリー・クリントン前国務長官(67)の優勢が伝えられており、仮にクリントン氏が候補者指名を受け、「米国史上初の女性大統領候補誕生」となれば、大統領選が首相選び以上に注目される日本で「初の女性首相は誰になるのか」が取りざたされることになるからだ。
従来、「初の女性首相」の候補者は自民党の野田聖子元総務会長、小渕優子元経済産業相が「双璧」とされてきた。しかし、総務会長当時、憲法解釈の変更によって行った集団的自衛権の行使容認のあり方に対して疑義を呈した野田氏は現在、主要ポストから外されて「非主流派」に追いやられている。自らの関連政治団体をめぐる政治資金規正法違反事件で、元秘書が在宅起訴された小渕氏も当面は謹慎蟄居の身となっている。
一方、安倍晋三首相はもともと野田、小渕両氏を自らの正統な後継者とは考えていなかった。過去の総裁選で、二人が自身を積極的に支持していなかっただけではなく、中国、韓国との外交関係や歴史認識に関する考え方をめぐって距離が大きいからだ。
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