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精度の向上こそ発展の鍵 お客は無給のセールスマン、首切り即合理化にあらず

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本田技研工業社長本田氏にきく

──御社は、短期間に急速に発展し、大きな工場も建設されておられるのですが、今日この頃では不況のために競争も激しくなっています。この際、おたくでは、どのような対策を講じておられるのですか。

不況々々といっても、一般の需要はあるんです。新たに需要層をひろめるものは、商品の質です。うちがいままで次から次へと手を拡げて来たことは、一見無謀に見えますが、同じ製品で、自分のところの製品はここだけが違うという自信がない限り工場の拡張はやらなかった筈です。

何しろオートバイは新しい事業で戦後急に伸びたものですから、玉石混淆があったといえるのではないかと思う。

──小資本ながら、おたくが、そのような業界に処して来た根本的な行き方は……。

日本人は、とかく金がなければ何も出来ないと考え勝ちですが、それでは、中小工業は何時までたっても浮び上れない。乏しい金を有効に活かすためには、まず何より、時を稼ぐことです。タイムリーに稼ぎ、乏しい金も、大きく活用する。ということは、同時に、末端消費者あっての我々メーカーなのですから、お客のその時々の需(もと)めにピッタリ合った商品をつくることでもある。仕事は、そのよいアイデアと時をうまく稼げば、やってゆける。

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