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「コンビニ人間」の日本人論 [INTERVIEW]作家・村田沙耶香

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芥川賞を受賞した小説『コンビニ人間』。「完璧なマニュアルの存在するコンビニこそが、私を世界の正常な『部品』にしてくれる」──。私たちが普段何となく思っている「普通」って、本当は何なんだろう? そんな問いかけをしてくる小説である。

舞台はコンビニエンスストア。作者の村田沙耶香さんは作家業の傍ら、コンビニで週数回のアルバイトをしてきた。店内のリアルな描写には、その経験が生かされている。異色の小説家兼コンビニ店員が見てきた、この国の風景は。

小説家 村田沙耶香
むらた・さやか / 1979年生まれ。2003年『授乳』で第46回群像新人文学賞受賞。09年、『ギンイロノウタ』で第31回野間文芸新人賞受賞。16年に『コンビニ人間』で第155回芥川賞受賞。(撮影:梅谷秀司)

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──大学時代からコンビニで働いていたのですか。

はい、1年生の頃から。人見知りで、周りから「アルバイトは難しいよね」と言われていた。でも、「新店がオープンするときなら、やりやすいよ」と聞いていたら、たまたま近所にコンビニができたので。開業当初にはまだ人間関係が固まっていないところがよかった。

十数年前、店員さんは韓国や中国の人が圧倒的に多かったが、年齢が近いから和気あいあいで、部活みたい。その当時のお客さんは10代、20代の若い人が中心だった。近所のお年寄りが来ていた印象はない。今はいっぱいいらっしゃる。

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