日産自動車に仏ルノーから派遣され、経営再建を果たしたカルロス・ゴーン氏。今度は資本業務提携先の三菱自動車の立て直しに取り組む。世界販売1000万台規模の日仏自動車連合を束ねるトップの次の一手は。
──2017年の世界経済の見通しは? 自動車産業にはどんな好機やリスクがあると考えていますか。
好機もリスクも両方あるが、全体的に見ると17年は穏やかな成長の年になる。自動車産業では平均で2%ほどの成長となり、過去最高の新車販売台数になる。成長の大きな牽引力は明らかに中国だ。インドや欧州も成長する。過去数年間悪かったブラジル、ロシア、そして日本は底を打つのではないか。回復はしないが、低水準で安定化する。
米国は前年並みの高水準で、日産にとって安定的な状況となる。トランプ次期大統領が出す経済政策はまだわからないが、インフラ整備に対する(公共)投資や減税はプラスになるかもしれない。リスクとしては原材料価格に対しプレッシャーがかかり、引き続き上昇するかもしれない。
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